高校生の勉強

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現実を直視する

                                                            2009年6月14日

単純事実から確認しましょう。大雑把に言って、神戸高校には、中学生の5~7%つまり15~20人に1人が合格しています。

東大や国公立医学部(学科試験)に合格できる実力というと、その神戸でも毎年10人以下、つまり30人に1人以下、

これは、公立中学校の450~600人に1人合格するかどうかです。浪人を含めず一つの学年で考えると、5~7校に1人出るかどうかです。

これでも分かりにくい人、イメージが浮かばない人、実数に近づけて見ましょう。つまり、これは6000人に10人、6万人に100人、60万人に1000人

東大は全学部定員が約3千人、国公立医学部全国で約5千人、合計約8千人、

東大の現役占有率がおよそ65%医学科のそれが34%を考えれば、

単純計算で、およそ300万人の中からの競争ということになるのです。

(ただ、18歳人口は135万人ですけれど・・・国・私立の合格率が高いということ)

さて質問。こうした人はドラゴン桜などで言われているような、大して優秀ではない人たちでしょうか?

勉強という点だけで見れば、優秀に決まっています。当たり前のことですが。

合格者の中でも、余裕を持って合格する人の学習法は極めて単純で、

自分にとって必要なことを学習するの1点に集約されます。

もちろん例外もあるかと思いますが、余裕のある人たちが変な学習法を選ぶ必要は無いでしょう。

そして、自分にとって必要なことを学習する技術は、学力が高くなるほど洗練されていきます。

平たく言うと、勉強ができる人はより一層勉強ができるサイクルを構築できるのです。

一方で、現状で勉強ができない人は、「次に何をやったら良いか」という選択を自分ひとりではなかなかできません。

というのも、志望校の過去問のレベルと実力がかけ離れれている時には分析のやりようが無いですし、問題集のレベルも見抜けないからです。

 

高い基礎処理能力があるなら、進級のためのテスト勉強をしていれば、

例えば数学の教科書傍用問題集スタンダード等のA問題はほぼ解ける、B問題も簡単な問題であれば解けるように必ずなります。

そしてそれだけできていれば、学力低下が起きている現在、偏差値は高1・2年の進研模試なら70は超えますし、

河合塾の高卒用記述模試でも55を下回ることはありません。

これらの模試は毎年聞いている内容(レベル)の大半が同じですから、断言できます。

 

逆に基礎処理能力に欠ける人たちは

どの科目も全体の基本を身につけるーだいたい河合記述偏差値53に対応する知識量を蓄えるまでは、数字として伸びが現れてこない。

模試は「勉強したところを同じレベルで訊いてくれるものではない」のですから、

基礎処理能力取得の入門段階では歯が立たないことだらけです。

その上、授業で理解できなかったことを自習で補おうとするわけですから、進学校で勉強している人たちより苦労するはずで、時間も当然かかる。

ところが、そんな人たちに限って

「部活をやってたので、夏のマーク模試で全国平均にも達しなかったが○○勉強法で京大へ!」というような曲芸のような勉強法にすぐ飛びつく。

上のような当たり前の事実を徹底的に無視している。本人が死ぬ気で毎日12時間以上勉強し続けて、

その上で予備校などのフォローも受けていた、というようなケースであれば、ひょっとしたら例外も出てくるかもしれませんが、

そんな勉強法には、押しなべて「そんなに努力しないで・・・毎日6~8時間くらいで・・・」だとか書かれているわけです。

至極当然のことですが、勉強の効率は、

小中学校での学力と、その時点での学力

に支配されています。

 

成績が全国平均より低いような状況では、効率的な方法を教えても、それを実行に移す力が不足している・・・

例えば、現代文では要約することで大きく力がのびます。ですが、1文をまともに読むことのできない人が要約に取り組めますか?

数学では解法を身につけることが鍵になってきますが、解法に含まれる基本的な処理を身につけていない人が、解法を覚えただけで入試問題に取り組めますか?

 

自分はどこに立っているのか、どこを修正するべきなのか。

それを考え、淡々と対策した人だけが飛躍しているのです

10の努力を100の学力にするような方法論は存在しません。

けれど、10の努力を10にする方法論ならあるかもしれない。

そして受験生の多くは10の努力で5の学力、悪ければ1の学力にしかしていない。

じゃあ、10の努力で6,7,8・・・としていけば、期日までに逆転できるはずだと思うのです。

学力低下に立ち向かう!

                                                                          2009年4月24日

学力低下はいろんな問題を持っていますが、決定的な問題はその悪循環です。

勉強が出来ない ⇒ 授業がつまらない ⇒ 学校がつまらない ⇒ 長い目で見れば無駄な遊びに浸る ⇒ より一層勉強が出来ない …

この連鎖を断ち切る役目は、家庭教育が要ではあります。

が、学校側も出来ることがあるはずです。

小学校は読み書き計算の基礎処理能力の鍛錬。

中学校なら小学校の復習を。

高校なら小中学校の復習を早朝・昼・授業開始後5分間などに取り入れるだけでかなりの違いがあるのです。

時間の限られた学習塾の集団授業では限界があります。個別指導でないと対応できません。

実際のところ、各学区で上位3番目位の高校に進学できない生徒には、小中学校での何らかの学力不足があります。

紹介されている概念を噛み砕いて理解する文章の処理能力や、

物事の繋がりを論理立てて理解する因果関係を整理する力(数式処理能力)

もっと下がって正確に日本語を読める力や、

単純基本計算力レベルで欠けています。

TOCの集団授業で、噛み砕いて教えられ、

因果関係を整理された形で覚えただけで成績を上げてランクアップした高校に進学した生徒は、

そこのところをしっかり意識してくれないと心配です。

 

特に高校では、テスト範囲を常に既習分野全てにするべきだと思います。

高3の春までに一番入門的なことを反復の仕方を教えながら身につけるよう指導すれば、

その地域の中堅どころの高校ならほとんどの生徒を志望通りに進ませることができると思います。

そして、多少なりとも「分かる」「出来る」という自信を本人たちが持ち始め、

「知らないと恥ずかしい ⇒ 自分で学ぼう」という軌道に入り始めたら高校の役目を十分に果たしていると思います。

本人が本当の意味での<最低限の誇り>を持てるのであれば、

難関大学であれ普通の大学であれ専門学校であれ就職であれ、その人にとっては良い結果を生むでしょう。

私から言わせてもらうと、進学実績などどうでもいい。

進学した結果、<自分で学び取る力>を発揮して向上していくことが重要だと確信しています。

医学部であれ、東大であれ、入学したらそれで終わりという受験生は非常に多い。

それは、与えられたことを上手にこなす子が受験において成功しやすいという事実によります。

けれど、本当にその人のためになるか――それは、受験における成功とは関係ないでしょう。

私が教える生徒には無駄に浪費するような大学生活を送ってもらいたくないと常日頃から考えています。

これを読んでいる人。

タフになってください。そして、柔軟になってください。

やることを見つめ、出来ることをすれば、正の反応が返ってきます。

自信を持って言います。

意志あるところに道は出来る。

 

そして、意志ある成功はささやかな誇りをもたらし、意志ある失敗は自分を育てる

「なんとかなる」は大事だけど、逃げ道にしちゃあ厳しいよ。

「やればできる。必ずできる。」「足もとを見つめて、基礎を固めて、しっかり続ける!」

あと何ヶ月か、忘れないでいこう。