塾の役割  TOCの窓 NO.23

投稿日: 更新日:

入学シーズンを迎え、巷では進学校への合格者を満載した塾のチラシが華やかに競い合っていますが、世の御父兄の中には、それらをきっかけに塾探しを始める方もおられるのだなあと、この時期はいつも思います。

最近全くチラシ等を出していませんが、実はTOCも約30年前の昭和63年に、当時としては珍しく国語力重視の進学補習塾として、わたしが独りで始めました。そして難関進学校を目指して鍛え、小規模塾でありながら、5人・7人・9人・・・と多い年では生徒の7割近くを神戸高校に、そして関学や六甲・甲陽学院にも送り出していきました。入会テストもせずに、だれもが伸びる!を掲げて。少し自慢していました。

しかしやがて、小学校高学年、中学生、高校生と入塾してくる子たちの年齢が上がるほどに、考える力のない生徒・夢を持てない生徒が増えて、無視することができなくなってきました。

特に分かりやすいのは、算数・数学で、もともと得意と苦手がはっきりと分かれやすい科目です。この科目では学年が上がるほどに、さしたる努力をせずとも応用問題までスラスラ解ける少数の生徒と、繰り返し演習を重ねても一定レベル以上の問題になると手も足も出なくなる大半の生徒とに極端に分かれていきます。このことは、高校全体での国立理系進学クラスが極端に少なくなることでも分かると思います。

先生たちが同じように教えても、吸収力に大きな個人差がでるのはなぜでしょうか。

結局、たくさんの子どもたちを長年にわたって指導し観察し続けた結果、私はこの差を12歳までの “学習面での土台作り“の差だと考えるようになりました。そしてこの土台とは、よく言われる“読み書き計算”ではなく、“考える力”であると今では、はっきりと確信しています。

そして、「根本的な学力差がつく小学生時代に、この考える力を付けるために、真に取り組むべきことは何だろう」と考え、開塾後5・6年頃から自分の3人の子どもたちに実験を重ねてきました。失敗も成功も色々あり、良かったと思うことを教室で利用してきました。その結果が、小学生低学年のうちに「イメージの操作=思考力」を鍛える“イメージ思考問題”を解くということが、答えとして出てきた方法です。今では、この思考力を付けることこそが、小学生に対する塾の役割だと考えています。

この学習だけで、公立小学校の場合、学校授業では問題ありません。問題がないどころか、優秀になります。そして、性格もいい子になっていきます。

中学に入ってからは、この力を土台に3年間かけて、高校入試に向けて技術(得点力・内申点等)を磨いていきます。

わたしの子供たちはこの方法で、3人とも国立大学のドクターとなりました。それも彼らが選んだ一つの結果です。その後のTOCの先輩たちの何人もが、東大・京大や阪大・神大等に進学しています。進学すれば人生の可能性は広がります。

でも、目標は、何も難関大学だけではありません。親に言われるのではなく、自分で目標を設定し、自分で夢を実現していくために、自分で計画し、実行し努力を続ける。それが最終的に目指す方向だと思います。そのためにもベースとなる「考える力」は必要です。

いろんな夢を、実現のための苦労を、そして今の姿をTOCの卒業生たちは、わたしに報告してくれます。医師もあり、作業療法士もあり、銀行員もあり、教師もあり(うれしいことに、とても多いです)、プラネタリウムのイラスト橋を作っている技術者、あるいは今問題を抱える原子力発電所の技術者もあり、星が大好きな天文科学館の学芸員(富山市科学博物館にぜひ足を・・)もあります。弾いてみたのイラスト

WEAVERのベイシスト(有名になってきました)の奥野君は阪大進学後に音楽の世界に進むことを決めました・・・・・・

みんな夢に向かってたくましく生きています。ここがいちばん大事なところだと思います。

 

自分で考えて、夢を実現するために、楽しくしっかり生きる。そのためにも「考える力」が必要です。

人生は長いですよ。目先の結果にとらわれず、しっかり先を見つめて行きましょう。

あせらず、ゆっくり、じっくり、ていねいに進めていきましょう。

 

話は変わります。前回の「そろばん神話」で引用させていただいたイメージ力を付けて地頭をきたえるGフォレストの金森先生のブログに、また興味深い記載がありました。共感する部分が多かったのですが、みなさまはこれを読まれてどう思われます。

『  <前略> 
「我が子と教室の子ども達を勉強嫌いにしてしまった反省から…」
という元○文教室の指導者の方
「そろばんでは計算は速くなっても思考力は育ちませんからね・・・」
というそろばん教室兼業の方
「勉強はできるのに、会社で使えない若者の多さに怒りを覚えていました…」
という元企業の管理職の方
問い合わせでも本音の嘆きをたくさん聞きました。
「中学生はもう諦めています」
「学校の勉強ではなく、こういうことをさせないとだめですね」
「使ってみていかに考えられない子ばかりかがわかりました」
「親子2代で○文の指導者でしたが、今は教室をやめて海外に教育移住しています」  などなど

それでも、そろばん教室併設の塾を運営している方から
「おっしゃる通り、おっしゃる通りなんです、最近の子たちはそろばんをやっていても全然ダメなんです…というか何をしてもダメな子が多いんです。そろばんは人は集まるんですけど…」
といった電話がかかってくるんです。
10年以上塾をされている方からです。
異常事態なんです!

生活全般が、学校の授業や宿題が、子どもたちを取り巻く環境が、
子どもたちに「考えない」ようにさせているんです。
12歳までに「思考できるように進化する」のが人間なのに、その大事な時期に
「読み書き計算の徹底反復」「点をとるだけのパターン学習」「浅い理解しかできない先取学習」
「テレビゲーム」「テレビ」「知育DVD」「早期英語学習」「習い事地獄」「外遊びの不足」
といった思考力を育てない環境にどっぷり浸かっているんです。

たくさんの子どもたちを預かっている最前線の学校の先生は気がついているでしょう。
塾の先生は気がついています。
同じ子を何年も面倒をみるから、低学年で成績が良い子が高学年や中学生になって振るわない「満点落ちこぼれ現象」を目の当たりにしている方も多いでしょうね。

でも世の中の多くの親たちは気がついていないのです。
お客さんである保護者には家庭に問題がありますなんて絶対に言いませんから。
表面的な学力だけつけて問題を先送りするのです。
打つ手を知りませんし、自分の子どもじゃないですからね…。

塾を開いて少し経った頃、先輩塾長達とこんな会話をしました。
「塾ってテストの点数はあげられるけど、頭を良くすることは出来ませんよね(私)」
「まあね、それは無理だよ、いいんだよ親は塾に点数をあげて欲しがってるんだから」
「学校準拠の勉強ばかりしてたら賢くなんてなるわけないでしょ」
「でも自信がないなら学校準拠のテキストを徹底反復させるのが無難だよ」
「成績をあげながら賢くするのって凄く難しいから」
「…(私)」

点数をあげるための勉強でかえって頭が悪くなるってことに気がつかなければ…それなりに楽な塾経営ができたんですけどねぇ(苦笑)

あとはこんな会話も普通にしてました。
「勉強が出来るか出来ないかなんて親と話せば一発でわかるよ」
「大抵親が勉強できない原因になってるからね」
「塾でやっていることを台無しにしちゃう親も多いしね」
「でもね〜それを言えないのが辛いところ。」
「確かに…(私)」

今は結構言ってますけど(笑)  』

 

わたしもまた、言ってしまいました(笑えませんが)。

 

塾の役割り TOCの立場は、はっきりしています。

小学生ではイメージ力を付けて地頭を鍛えます。希望に応じて受験対策・学校補習のアドバイスも(公立ではほとんど必要ありません。優秀な成績となります。しかし優秀になるに伴い中学受験を望むようになった家庭、あるいは一部私学小学生からは希望もでてきます、中受の子も受け入れている学校環境なので・・・このような場合も先をしっかり見たうえで、もちろん対応させて頂きます。一般の塾としての指導力にも、30年来やってきているのですから、もちろん自信はあります。点数は取れるようになります。しかし、イメージは続けましょう。)

中学生ではその上で3年間かけて高校受験に対応する技術(テストでの得点力・解法の裏技・誰にでも出てくる不注意ミス対策・受験でのウェイトが重い内申点を上げる意識) も身につけていきます

高校生では大学受験を目指しての自学自習力を鍛えるための各人の受験科目に特定した学習指導・進学学習補助と アドバイス(先生や先輩たちの失敗談・苦労話・成功例・学習の具体的方法・小テスト等…一般の塾・予備校では聞けない内容) をしています。学習していくのは本人です。小中学生とは違います。手とり足とりのお子様学習指導まで望む人は、そのような塾に行きましょう。TOCの高校生クラスでは、心の支えとなるような指導をしています。小学生から来ていた高校生は、やるべきことをしっかりやり続けています。

塾の役割りとしてTOCはこのように考えています。これまでも書いてきましたが、この春、また心新たに進めて行きます。よろしくお願いします。

じゃあ、また。

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