やる気と報酬  TOCの窓 NO.114

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その昔、成績が上がればお小遣いも上げてもらえるとか、100点取れば奈良のドリームランド(古う、フルー)に連れて行ってもらえるとか、友達も言っていました。

我が家ではそんな話はいっさい無かったです。

お小遣いやドリームランドはうらやましかったのですが、そのために勉強をして成績を上げるとか、100点取るために無理をして頑張るとかは嫌やなあと思っていました。(その前に取れるとも思っていなかったのですが。)

つまり勉強が仕事で、報酬として何かをもらうという考えは自分達には無かったわけです。

その代わり母はほめ上手で、うまいタイミングでときどき褒められました。「いや-、あんたすごいなあ。お母ちゃんびっくりして心臓止まるかと思ったわあー」とか言われて、「ヒエッ止まらんといて」とか思ったものです(笑)

父には、友達の話をすると「お前はサーカスの熊になりたいんか(角砂糖で芸をする)。」と言われました。0841_00000059949

生徒たちからは、よく成績が上がったら○○○を買ってもらえる等の話を聞くのですが、家庭にはそれぞれのポリシーがあり考えがあってのことだろうから、とやかく言うつもりは全くありませんでした。

ただ今回は相談があったので、昔からの日本の一部の家庭(我が家)だけでなく、アメリカでもこんな考えもあるそうですということで、すこしお話を紹介させてもらいます。くろさわさんという方の子どもが育つ父親術というブログにあったお話です。(色付けとか行変えとかの編集はしています)

 

行動を起こすもとになる“やる気”ですが、別の言い方では動機づけとかモチベーションとか呼ばれたりもします。そして、大きく分けると『内発的動機付け』と『外発的動機付け』の2つに分けることができます。

内発的動機付けは、自分自身の中から湧き出る意欲・好奇心・興味関心などから行動して、充実感・満足感を得るメカニズム。
外発的動機付けは、外から与えられるご褒美・報酬(モノだけでなく、褒められること、「罰を受けないように」という意識も含む)などを目的として行動して、満足するメカニズム。

この2つ、一概にどちらかが良いとか悪いとか言うものではありません。それぞれに向き・不向きがあるというだけ。

ある研究では『報酬などの外発的動機付けは、単純作業には効果を発揮するが、
頭を使う・創造性が求められる場面では逆効果』という結果が出ています。

<参考:研究内容に触れているスピーチ動画>
Dan Pink: The puzzle of motivation
http://www.ted.com/talks/dan_pink_on_motivation
※スピーチは英語ですが、日本語訳が表示できます。

なので、家庭でも単純作業─おもちゃを箱に片付けるとか、庭の草取りとか─であれば、外発的動機付けを活用すると効果が期待できます。
具体的には、ゲーム形式がいちばん使いやすいでしょう。

「今からお片付け競争するよ。 ケイスケは自分のおもちゃを箱にしまう、 パパはテーブルの新聞と本を片付ける。 どっちが早く終わるかな? よーい、どん!」

これだけでも『ゲームに勝つ』という動機付けが発生します。もっと盛り上げたいなら、さらに報酬を付ける方法もあります。

「先に片付け終わった人が、おやつのクッキー大きい方をもらえるよ」

一方で、子どもを伸ばす・子どもの成長を支えることを考えた時に、外発的動機付けに頼るのは、2つの理由で不適切です。

理由のひとつは、子どもの成長プロセスは単純作業の繰り返しではないので、単純に効果が上がらないから。

もうひとつの理由は、外発的動機付けに頼り始めると、目的がすり替わってしまう上に、毎回同じ報酬では満足感が薄くなって、どんどん大きな報酬が必要になってしまう恐れがあるから。

─子どもが何かの練習をする・学ぶなどの能力・スキルを開発する領域、

─ケンカを解決したり、他の人に配慮するなどの社会性の発達に関する領域、

─絵画や造形などで表現するなどの創造性・芸術性を育成する領域、

こういった領域では、外からの報酬に頼らずに成長を続けられるように支えてあげたいものです。

そのためには、内発的動機付けによる行動が続くようにしてあげるのが大切

とは言っても、ゼロから親の力で内発的動機を作り出すという発想は必要ありません。
それはもともと、子ども自身の中から湧き出ていますから。

親としては、適切なサポートをするだけで、子どもの意欲⇔行動のサイクルは伸びていきます。

そしてその「適切なサポート」の中身もシンプルです。

子どもが話したい時に、話を聞く。

子どもが見てほしい時に、見る。

子どもがそばにいてほしい時に、そばにいる。

実は、これだけで大丈夫。

子どもが
何かに関心を持って→行動してみて→手応えを得て→より関心を深めて→・・・

このサイクル、積み重なっていくと「自分で自分を成長させる力」になっていくこと、
見ていてわかると思いますよ。

ゲーム感覚で日頃の雑事を片付けつつ、
子ども自身の意欲を大切に育てる意識で接してあげていただけたら、
私もうれしいです!

じゃあ、また。

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